医療機関/医師のみなさまへ

Doctor’s Fitness 診療所の宮脇大と申します。

平成23年に大阪大学を卒業後、岡山の倉敷中央病院の循環器内科にて研修を積み、大阪大学にて主に心臓移植を要する重症心不全の治療・研究に従事しておりました。

大学では、ラグビーと出会い、医師になってからも日本で唯一の病院公認ラグビー部に入り、かけがえのない先輩、後輩、仲間がたくさんできました。

また、大阪に帰ってからは、世界では有名なファンクショナルトレーニングであるCrossFitを新しくはじめ、海外学会時には、必ず現地でCrossFitを楽しみました。

そこで目にしたのは、60歳をこえた方々が当たり前のようにトレーニングクラスに参加し、楽しんでいる姿でした。ロンドン、ミュンヘン、ロサンゼルス、ワシントン・・・どこでも非常にカジュアルに、フィットネスが生活習慣の一部になっていることに、大変驚きました。

もちろん、日本と海外では社会制度など色々と異なる部分があるのかもしれません。しかしながら、生活習慣病、循環器疾患、悪性腫瘍等、多くの病気を予防するのに「運動療法」は、本来、非常に重要かつ、インパクトが大きいものです。

1次予防、2次予防だけでなく、3次予防においても極めて重要なこの「運動療法」を、私自身が社会に浸透させる旗振り役を担い、日本中で非常にカジュアルに、フィットネスが生活習慣の一部となるような社会づくりをしていきたいと思っています。

私たちが提供する30分間の有酸素運動と30分間の筋力トレーニングである「運動療法体操」は、もともと健康運動指導士である亀崎一郎氏が国立循環器病研究センターの心臓リハビリ(回復期心リハプログラム)として提供しているプログラムです。

心筋梗塞や心不全の治療後に、入院中に心臓リハビリを行い、外来通院リハビリを行っていた方々が、保険適応上151日目に外来通院リハビリをできなくなり、せっかく生活習慣の一部となりかけた運動を楽しく続ける場所がなくなりました。行き場を失った多くの方の声を聞いた亀崎氏は、自身で「運動療法体操」という形で国立循環器病研究センターの近くで教室を開き、運動が続けられる場所をつくったのです。

病院や医師からのバックアップなく、強い想いで続けてきた運動療法体操の現場に、私が初めて訪れ、皆さんと一緒に60分間の体操をした時の皆さんの汗、表情は本当に素敵なものでした。とうてい過去に心筋梗塞や心不全入院をされていた方とは思えないほどで、みなさん、とてもご自身の健康を大事にされており、この運動療法体操のことを「大切な薬」と表現されていました。

そんな「運動療法体操」を通じて、1人でも多くの人が元気に、いきいきと人生を歩んでほしい。アクティブシニアという言葉や、健康寿命の延伸という言葉は、単なる言葉や概念ではありません。実際に、身体を動かし、こころとからだが健康になり、仲間ができ、社会とつながり続ける。運動するということは、全てのスタート地点にあるのかもしれません。

医療機関や医師の先生方におかれましては、是非私たちの運動療法体操を知って頂き、患者の皆様に勧めていただけますと幸いです。

先生方に勧めていただき、「運動療法体操」を楽しんでいただきます患者様に関しましては、先生方とできるだけ連携をとっていきたいと考えております。是非、フィードバックを頂き、サービスの改善をはじめ、より患者様にとって健康増進の取り組みとなるよう努めて参ります。何卒よろしくお願いいたします。